BUSINESS DOMAIN廃棄物管理業の事業領域

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廃棄物管理業の実務内容

実務内容について、排出事業者と廃棄物管理会社との契約内容にもよりますが、契約書の作成・保管または、行政指定袋の配達手配・廃棄物保管容器(ごみペール)の納品・行政提出書類の作成補助(廃棄物のデータ集計をもとに)・請求支払の代行業務・紙マニフェストの保管など。廃棄物に関わるほぼすべての業務を行います。
まず、廃棄物管理会社はどのようなことを行うのか、先の循環モデルをベースに考えてみます。

初めの実務『7D』

まずは『7D』の情報についての必要性について説明します。 排出事業場から『どこから(場所)』『どんな(廃棄物)』『どれだけ(排出)』『どんな(保管)』をし『どこに(搬入)』『どんな(処分)』最終『どれだけ(費用)』を支払っているか。
まずは、上述した『7D』を理解・把握するために、廃棄物管理会社は排出事業者を支援しますが、この『7D』を把握できてこそ、廃棄物管理会社の存在価値が高まります。

補足
『7D』の理解・把握は、排出事業者責任の一環です。
確認後の問題『D』を改正する事により、コストも大きく変わる逆に言えば、『7D』を理解していないとコスト削減などは期待できないということになります。

廃棄物管理会社は、『7D』を理解・把握したのちに発覚した様々な問題点をまずは排出事業者に説明し、その問題点の解決策をご提案し、排出事業者が排出事業者責任を果たせるように、廃棄物管理会社を活用してください。

補足
ご参考として実務については、排出事業者と廃棄物管理会社との契約内容にもよりますが、
① 契約書の作成・保管
② 各業者のマッチングサービス(収集業者・処分業者・リサイクル業者)
③ 行政指定袋の配達手配
④ 廃棄物保管容器(ごみペール)の納品
⑤ 行政提出書類の作成補助(廃棄物のデータ集計をもとに)
⑥ 請求支払の代行業務
⑦ 紙マニフェストの保管・・・など
廃棄物に関わるほぼすべての業務を行います。

実態調査としてまずは現地に伺います。
それでは、『7D』について各『D』の詳細をお話さていただきます。

  • 『どこから』…排出拠点

    まずは、排出場所の確認をさせていただきます。確認理由としては

    理由
    保管状況の確認
    廃棄物の荷姿の確認
    補足
    どの様に排出なさっておられるか実際に現場に立ち会い確認をさせて頂きます。
    細かく言えば発生場所(飲食店であれば厨房内・オペレーションの確認)
  • 『どんな』…廃棄物の品目

    処理を行う廃棄物の品目の確認をさせて頂きます。確認理由は

    理由
    一般廃棄物? 産業廃棄物? リサイクル可能物? 有価物?
    補足
    各品目によって契約業者が異なる為、マッチング作業に必要な情報です。
    また、日々発生した廃棄物を確認し、後の処分方法を考える為にも品目の確認は重要です。
    有価物として買取れる品目は無いか?現地に伺うことで様々な情報を収集します。
  • 『どれだけ(廃棄物)』…排出量

    各廃棄物の排出量を確認させて頂きます。確認理由は

    理由
    コスト算出に必要な情報
    改善後の手配車両のサイズ選定
    改善後の処分施設候補地の選定
    改善後の保管容器の容量を選定
    補足
    廃棄物の収集量で廃棄物の処理に関わる費用が大きく変動します。
    工場であれば過去のマニフェスト数年物の情報を提供いただき、コスト算出例を算出します。
  • 『どんな(保管)』…保管方法

    各廃棄物の保管方法を確認させて頂きます。確認理由は

    理由
    収集業者が収集しやすいかを確認
    現地担当者様が排出しやすいかを確認
    保管容器の形状を確認
    補足
    動植物性残渣であれば腐敗防止措置(冷蔵庫など)がなされているかどうか等…。
    腐敗臭・景観などで近隣住民からのクレームに直結する『D』です。
  • 『どこに』…搬入先施設

    各廃棄物の品目別収集運搬業者及び搬入先施設の確認をさせて頂きます。確認理由は

    理由
    許可証に関わるコンプライアンスの確認
    収集頻度の確認
    買取費の確認
    補足
    一般廃棄物では大体が行政の処分場・産業廃棄物は大体が民間の処分場に搬入されます。この『D』も『どれだけ』と同様にコストに直結する『D』となります。
    排出拠点から処分施設までの距離は収集運搬費に関わります。
    また収集運搬費は各地方の相場にも左右されます。理由としては収集運搬会社の収集拠点数・また事業規模にもよる為です。廃棄物管理会社は排出事業者により有益になるような収運業者及び処分業者をマッチングさせることが、廃棄物管理会社としての力の見せ所であり日頃の情報収集が役にたつことができます。
  • 『どんな(処分)』…処分方法

    各廃棄物の品目別で処分方法を確認させて頂きます。確認理由は

    理由
    各許可証に関わるコンプライアンスの確認
    処分方法を確認する事で、改善提案が可能
    補足
    一般廃棄物では大体が行政の処分場・産業廃棄物は大体が民間の処分場に搬入されます。この『D』も『どれだけ』と同様にコストに直結する『D』となります。
    排出拠点から処分施設までの距離は収集運搬費に関わります。
    また収集運搬費は各地方の相場にも左右されます。理由としては収集運搬会社の収集拠点数・また事業規模にもよる為です。廃棄物管理会社は排出事業者により有益になるような収運業者及び処分業者をマッチングさせることが、廃棄物管理会社としての力の見せ所であり日頃の情報収集が役にたつことができます。
  • 『どれだけ(費用)』…コスト

    各廃棄物の品目別で処分方法を確認させて頂きます。確認理由は

    理由
    最終的にお支払いただいている費用
    収集運搬費及び処分費の確認
    補足
    担当者にとっては一番頭を抱える問題かと思います。
    上記『6D』を精査し適正なコストなのか。また、収集業者・処分業者が継続的に業務を遂行できる収集運搬費か?または処分費なのか?

以上、廃棄物管理会社は、『7D』の一つ一つの『D』が最適な状態であるかをは廃棄物管理会社の視点から判断し、最適でないと判断した『D』について改善プランを提案することが求められています。

余談
また、よくいろいろな所で廃棄物管理会社についてお話をお伺いいたしますが、廃棄物管理会社と契約するとコストが下がった、または業者様からも管理会社から契約金額を値下げさせられた等の管理会社のイメージが『コストカッター』というイメージが強いようです。
廃棄物管理会社はコストカッターではなく、排出事業者と協力し適正コストを追及した結果、コストが削減できただけであると考えております。コスト削減という結果を導くために、まずは排出事業者には分別の強化・廃棄物発生の抑制など廃棄物発生に直結するオペレーションの変更などによる排出事業者の努力が必要であり、廃棄物管理会社が排出事業者の努力を無駄にさせない為にお手伝いをさせて頂いた結果と考えております。